インプレッションシェアというものをご存知でしょうか。
インプレッションは「表示回数」のことです。そのシェアですから「広告の表示頻度」と言えば良いでしょうか。PPC広告を出すとき、常に広告が出ていると思ってしまいがちですが、実はそうではありません。予算によって表示頻度が自動的に抑えられています。今回はこのインプレッションシェアについてご説明いたします。
1.月間の広告費が1万円の場合
例えば月間の広告費が1万円の場合、一日の予算は30で割って333円。クリック単価が100円だとすると、3クリックで1日の広告費に達してしまいます。そのため、午前中で1〜2クリックされると、午後の予算が無くならないようにグーグル広告のシステムは広告の表示を抑制します。そして夕方あたりに再度表示をします。クリックされればトータル3クリックでその日の広告は終了です。予算を使い切ってしまえば、その日はそれ以上広告は表示されません。そして日付けが変わればまた0クリックからスタートします。
クリックが進むのは望ましいことですが、進みすぎるとこのように広告に抑制がかかって表示されない状況になるのです。予算1万円の場合では、表示頻度が低い状態、いわゆる「インプレッションシェアが低い状態」に陥りやすいのです。
2.月間の広告費が10万円の場合
月間の広告費が10万円の場合、1日の予算は30で割って3,333円。クリック単価が100円だとすると33クリックで1日の予算に達します。午前中で10クリックされても午後の予算が2,200円残っているので広告は抑制されません。夕方や夜も予算に余裕があるので、しっかりと広告が表示され続けています。もちろん10万円の予算であっても午前中にクリックが進んでしまうことがありますが、表示が止まってしまう可能性は1万円の予算の時と比べると少ないでしょう。月間の予算に応じてこのように表示頻度が変ります。月額の予算を潤沢に用意することで、インプレッションシェアを上げることができるのです。
3.インプレッションシェアを高める方法
キーワードや広告文などは同じ設定にしていても、予算が変わると1日の表示頻度=インプレッションシェアが変わるということをお分りいただけたと思います。ではどのようにすればこのインプレッションシェアを上げることができるのでしょうか。一つは予算を増額することです。予算を上げれば一日に使える予算が上がるので、クリックに抑制がかかりにくくなります。予算を上げるのが難しい場合は、配信スケジュールを短い時間に設定したり、広告を表示させる曜日を減らして広告の配信日を少なくし、1日あたりの広告費を多く取れるようにします。
4.予算に応じたエリアや時間帯の設定
そのほかの方法としては配信エリアを狭める方法があります。
お店から広い範囲に配信すれば、それだけ多くの方々に広告を配信し、多くのクリックを促します。そこでエリアを絞り込んで配信するユーザーを減らし、クリックの頻度を落とす方法です。これは近場のユーザーの方が来店に繋がりやすいという仮定に基いた方法ですが、来院の可能性の高いクリックに絞り、不要なクリックを減らしてインプレッションシェアを確保するという方法です。
このように様々な方法を使ってインプレッションシェアをコントロールすることはできますが、実体験から言うと、広告費を増額するという方法が最も効果的なように思います。配信エリアを広げすぎないで半径5kmmくらいに留めてみるという方法も比較的効果があるように思います。店舗の休日の出稿についてはまた別途お伝えするとして、1日の配信頻度を高めるという点においては有効な手立てである場合もありますね。