メディアプランニング(メディア選定)は、基本的に次のように進めていきます。
1.出稿目的を確認する
まず、全体から見た各要件を整理しておくと、後ほどプラン間の整合性を確認する基準にできます。実際のプランを検討する前に、意図を改めて整理しておくといいですね。それには、5W1Hで情報を整理することができます
・キャンペーン全体がどうなっているか
・どのようなメディアでどのようなコミュニケーションがされているか
【運用型の場合】
・KPIとして設定する項目
・設定したKPIに向けどのような運用をしていくか
プランを考える中で行き詰ったりした際は、さらに上記のような項目で整理した内容にいったん立ち戻ってみると、的外れにならないプランにすることができます。
2.ターゲットを設定する
ターゲットの考え方には広告目的の考え方によってさまざまなアプローチがあります。
消費者属性による設定アプローチ
◆デモグラフィックアプローチ
年齢・性別・職業・居住地域・年収などのデータから分類
例)首都圏在住/30代男性/既婚/ビジネスパーソン
◆サイコグラフィックアプローチ
消費者の価値観・趣味・ライフスタイルなどの要素での分類
例)有機野菜が好き/健康を気にする層
◆両方を掛け合わせたアプローチ
例)資産運用に興味がある/会社員/20代後半
両方を掛け合わせたターゲティング方法はよく使われます。
顧客となる消費者のステータスによる設定アプローチ
消費者と企業の関係性から考える
◆「既存顧客」「新規顧客」
・自分のニーズに合っているという判断のもとに、商品購入/使用している
・もっとも大切になる
→エンゲージメント向上を目的としたプラン
追加の情報/より良い商品イメージを持ってもらう
◆「休眠顧客」:過去に購買経験はあるが最近は購入していない
→今はなぜ購入しないのかの理由を探り
改めてニーズに合ったイメージを伝える課題解決型プラン
◆「顕在顧客」:購買のニーズやモチベーションは持っている
→ニーズをくみ取り、顧客のイメージに合った
商品であることを伝える課題解決型プラン
◆「潜在顧客」:現時点でニーズもモチベーションもないが今後発生する可能性がある
→ニーズに気づかせる・掘り起こすようなモチベーション刺激型プラン
3.掲載メディアを決める
掲載メディアを決めるには、ターゲット属性、広告フォーマット、ターゲットがいつそのメディアに触れるかなどの要素を検討して進めます。ここでは、代表的な方法をご説明しましょう。
ターゲット属性とメディアデータによる選定
広告フォーマットごとの特徴からの選定
インターネット広告にはさまざまなフォーマットがあり、それぞれの特徴によって得意な役割があります。メディアプランの作成の際には、ターゲット属性、メディア属性に加え、広告フォーマットの特性も理解することが大切になってきます。
◆インターネット広告の目的・意図別分類
4.スケジュール・進行管理
メディア選定後は、実際のスケジュールや広告出稿に関連する作業を洗い出して、進行を管理していきます。メディアごとに期日・広告原稿・サイズ・容量などが異なるため、スケジュールをしっかりと確認し、計測用のタグ設定なども合わせて管理していきましょう。
広告効果のシミュレーション結果から、機械的にメディアを選定する方法もあります。ただ、最大限の効果を出すためには、変わりやすい消費者心理をしっかりと捉えながら、さまざまな方向からアプローチしていきましょう。その検討結果にもとづいて実践し、フィードバックしていくことが大事になってきます。