ある日突然、広告の成果が落ちてしまって、その理由がまったく分からない。
そんな時に、パニックになってあれやこれやと設定を変更し、血眼になって原因を探してしまう…という方もいるかと思います。
このブログでは、そういった「突然成果が落ちてしまった時」の対処法について、その考え方と具体的な見直しステップについて解説します。
1.一番大事なのは「すぐに設定変更しないこと」
急に成果が落ちたとき、真っ先にやりたくなるのが「設定をいじる」ことだと思いますが、最も重要な対処法は「すぐに設定変更しないこと」です。もちろん、原因が明らかな場合は速やかに変更すべきですが、パニックになった状態で設定をいじるのは良くありません。広告運用では、急に理由もなく成果が落ちることも起こりえます。あらかじめ“そういうこともある”と想定しておくことで、急な落ち込みが起きても、パニックになりにくくなります。
成果を上げるために日々施策を考えて運用していると、“成果が落ちる”という状態を考えたくない気持ちもあると思います。ですが、マーケティングにはどうしても波があります。起こりうる変化を理解しておくことで、急な落ち込みに対しても冷静に対処できるようになります。
この前提を踏まえたうえで、実際の対処法を見ていきます。
2.まずやるべきは「現状分析」
数値の比較と落ち込み箇所の特定
実際の対処法として、最初に必ず行わなければならないのは「現状分析」です。

まず、成果が落ち込んだと感じる期間を管理画面で表示します。
過去7日・過去30日など、違和感を覚えた期間に合わせて確認します(画像では過去30日間)

次に、その期間と直近で成果が良かった同期間を比較します。
日付部分をクリックし、「比較」のスイッチをオンにすると、比較したい日付を入力することができます。

設定すると、管理画面上で各項目をクリックすることで、左右で数字を見比べられます。
ここからは、大枠から順番に見ていきます。
- まず、キャンペーン一覧の画面で、「どのキャンペーンのCV数・クリック数が少なくなったか」を確認
- 次に、広告グループ単位で、「どの広告グループのCV数・クリック数が少なくなったか」を確認
この時、指標として見ておくと良いのは「CV数」「クリック数」「CPA」 です。
クリック数が減っている場合には、表示回数も同じように減っているか も併せて確認してみてください。クリック数が減っている原因としてよくあるのが、「クリック単価が極端に上がっている」というケースです。クリック単価が上がると予算の消化が早まり、そこで広告に抑制がかかってしまい、その結果、広告の表示回数やクリック数が少なくなってしまう、という流れです。
また、特定の広告グループだけ極端に数値が落ちている場合は、その広告グループが原因となっている可能性が考えられます。
まずは、「どのキャンペーン / 広告グループで数値が落ちているのか」をしっかり特定しましょう。
オークション分析で深掘り
大枠の数値を確認した後は、「インプレッションシェア」や「上位表示率」を見ていきます。

キャンペーン画面で対象キャンペーンにチェックを入れ、上部の「オークション分析」をクリックします。
オークション分析では、自分の広告に関しての「表示頻度」や「上位にどれくらい表示されているか」といった情報を確認することができます。成果が良かった時期と比べて確認してください。これらが下がっている場合、競合に入札で負けて表示順位が下がっている可能性があります。その結果、お客さんが競合側に流れてしまう状況が考えられます。
また、成果が良かった時期と比較して、明らかに数値が下がっているキャンペーンや広告グループを特定できたら、次は 「キーワード」 や 「広告文」 も確認しましょう。
例えば、
- インテントマッチのキーワードを設定していて、想定外のキーワードでCVが発生し、ミスマッチが起こっている
- 広告文が知らないうちに不承認になっていて、今までよくCVが取れていた広告文が配信されていない
といったことがないかどうか、今一度チェックしてみてください。
3.数値に問題がない場合の判断
ここまで確認しても数値に異常がなく、成果だけ落ちているケースがあります。
このパターンが実は一番悩ましいのですが、しっかりと現状分析を行った上で主要な指標が下がっていないなら、「設定を変えずに2〜3週間様子を見る」のが適切です。
というのも、成果の落ち込みがあっても、何もしなくても元に戻ることが実際によくあります。おそらくこれは、「市場の集客の波」のようなものではないかと考えられます。ユーザーの都合やタイミングが重なることで、一時的に集客が下がって見えることもあるためです。
もちろん、大きな設定変更やサイトリニューアルの直後に成果が落ちた場合は、元に戻せば良いと思います。しかし、明確な原因が見当たらない場合は、数値の分析を続けながら、あえて何も設定変更しないという選択肢を持つことが大切です。
実は、この「何もしない」という選択肢が、広告運用においては非常に重要だったりします。焦って設定をあれこれ変更してしまうと、再学習が走ってしまい、配信が不安定になって、結果として集客がもっと落ち込んでしまう、というケースがあります。そういった経験は、実は私たち広告代理店としても何度もしており、「急いで対処することだけが良いとは言えない」ということを痛感しています。
一度ワンクッション置いて考える、という意識がとても大事です。
まとめ
今回は、「急に成果が落ち込んだ時の対処法」について解説しました。
最も大切なのは、「まず現状分析を行う」ことです。
どのキャンペーン・広告グループで成果が落ちているのかを把握し、主要な指標に変化がない場合は、あえて何も触らず様子を見るという判断も重要です。
成果が落ち込んだ時に「あれこれ対処しなければ」と焦りがちな場面こそ、様子を見るという選択肢を取るスタンスを持っておくことが、より安定した広告運用につながります。


2026.01.15

