実際にいくら広告費をかければいいのか、という基準はありません。
適切な広告費というのは悩むところですが、きちんと目標数値を決めることで、
それぞれに合った事業を成り立たせるための広告費の基準を出すことはできます。
1.広告費の基準を算出する
売上目標を設定する
まずは自分が達成したい売上目標を設定してみましょう。たとえば、
1人あたりの
予想平均購入・支払額 × 目標件数 = 月次目標売上金額
5,000円 200件 1,000,000円
これで売上目標金額は1,000,000円ということになりますね。
月の全体の広告費を設定する
次に粗利を40%とすると400,000円です。
そのうち半分を経費とすると、残りの200,000円がマイナスにならないラインになります。こちらを広告費として使用すると考えてみます。
月次目標売上金額 × 月次粗利 − 経費 = 使用できる広告費
(月次損益分岐広告費)
1,000,000円 40% 20,000円 200,000円
月の全体の広告費として使用できるのは200,000円です。
CPAを出す
リスティング広告では、1つの商品が売れるまでにかかる獲得広告費用を
「CPA」と言います。粗利分の費用を目標件数で割れば数値が出ます。
使用できる広告費 ÷ 月次目標件数 = CPA
(月次損益分岐広告費)
200,000円 200件 1,000円
つまり、1つの商品・サービスにかけられる金額は1000円ということになります。
2.最適化には時間がかかる
リスティング広告や商品の最適化には時間がかかります。
広告費以外にも、どのような文章にするのか、あるいはウェブサイトのデザイン、
サービスの見せ方にも工夫が必要になってきます。
まずは粗利を基準として広告費を考えてみると、
最初は分かりやすい目安になるでしょう。
3.ライフタイムバリュー(LTV)を考える
たいていのビジネスは、1回きりの顧客ではなく、リピーターがつく
ことによって成り立ちます。マーケティングの世界では、顧客がリピーターに
なって長期に渡ってもたらしてくれる利益を「ライフタイムバリュー(LTV)」と言います。
リピート率が高いと、最初の段階では広告費が赤字であっても、リピーターの
獲得で広告費を回収することができます。リスティング広告では
リピーターを獲得できるビジネスモデルを作ることが重要になります。
まとめ
広告費の決め方=粗利-経費とまず考えてみてください。
もしそれでも利益広告費を確保できないようなら、まずは1~3カ月ほど
小額を広告費にあててみて、反応を見てみるのもいい方法ではないでしょうか。