リスティング広告

自動入札をマスターして最適な入札戦略を設定しよう

Google広告には、入札を自動化して成果を最大化する仕組みがあります。種類がさまざまあるので、よくわからないという人、今更聞けないという人もいるかもしれませんね。今回は、自動入札のタイプ別特徴と使い方について解説しますので、参考にしてください。

自動入札の基本的な仕組み

機械学習を使って、最適な入札単価を自動的に調節するという仕組みです。「検索ワード」「閲覧したサイトの履歴」「地域」「デバイス」というさまざまなシグナルという情報をリアルタイムで評価します。それによって広告を出稿するかどうかや、入札単価を調整します。膨大なデータから、手動では見つけにくい組み合わせをAIが自動的に見つけます。そのため効果的で、かつリアルタイムに広告の入札額をコントロールすることができるのです。

自動入札は全部で6タイプがあります。

1.拡張クリック単価

手動で設定したキーワードごとの入札単価をベースに、機械学習が自動的に単価を調整する仕組みです。コンバージョンが起きやすいオークションでは入札単価を上げ、逆にコンバージョンが起きにくいオークションでは入札単価を下げてくれます。手動入札ではこのような調整はできませんが、手動入札のデメリットを補いつつ、ある程度コントロールしたい場合に向いています。

ただし、この機能は2025年3月に廃止予定になっています。それ以降は、すべて手動入札になる予定です。

2.クリック数の最大化

とにかくクリック数を増やすことだけを最適化していく仕組みで、コンバージョン指標を重視しない場合や、ブランドの認知度を上げたい場合によく使われます。できるだけ多くのユーザーにクリックしてもらうことが目的で、コンバージョンデータが少ないキャンペーン立ち上げ時にとても有効です。

ただ、コンバージョン獲得が目的の場合は、より多くのシグナルを受け取って学習が進めやすい別の入札戦略を選んだ方が良いでしょう。

3.コンバージョン数の最大化

文字通り、設定した予算の範囲内でコンバージョン数を最大化するという仕組みです。CPAを気にせずとにかくコンバージョン数を増やしたいとき、まずはユーザー獲得数を増やしデータを蓄積したいときなどにおすすめです。コンバージョン単価やROASなどの実際の結果を見ながらコントロールする必要があるので、特定のCPAをめざす場合やROASを厳密に守りたい場合には、あまり向いていません。

1ヶ月の広告予算が決まっていて、予算内で取れるだけコンバージョンを取りたい、という場合にはとても相性が良いでしょう。弊社でも1番使う手法で、MAXCVと呼んでいます。

4.コンバージョン値の最大化

売上の金額・利益など、設定した価値がもっとも高くなるように、入札を最適化する仕組みです。特に、ECサイトやBtoBでも売上や契約金額などをトラッキングしている場合に有効です。目標設定がなくても「価値の最大化」を狙える設定でもあります。予算内でできるだけコンバージョン値が高くなるように入札を調整してくれるので、CPAを抑えるというよりは、積極的に予算を使って売上を伸ばしたいタイミングで活用するのがおすすめです。

1件のコンバージョンがいくらの売上として換算されるのか、これを設定しないと、コンバージョン値を最大化する際にどのコンバージョンを優先するのかを見極められません。コンバージョン画面で必ず「コンバージョン値」を設定しましょう。

たとえば、商品Aは10,000円、商品Bが5,000円の2つのコンバージョンがあったとすると、より高い商品Aが売れるように入札を調整します。あるいは、「電話の問い合わせ」「LINE友達登録」という2つのコンバージョンがあった場合、「電話の問い合わせ」を高い価値で設定することで電話の問い合わせを重視した入札調整をしてくれます。

5.目標コンバージョン単価(tCPA)

「1コンバージョン」あたりに支払ってもいい金額を設定することで、Google広告がそれを目標に自動で入札単価を調整してくれる仕組みです。「CPAを明確に把握したい」「成果に直結した指標を重視したい」というような場合におすすめです。

ただしデータの蓄積が少ないと機械学習がうまく進まず、目標CPAから大きく外れてしまうことがあります。コンバージョンの実績がしっかり集まっていることが必要です。また、CPAを合わせるため配信に抑制がかかることがあり、1ヶ月の予算を下回ることもあります。さらに競合他社が入札を強めてきた時には、tCPA値を上げる対応も必要になってきます。目標とするコンバージョン単価の金額設定は、調整が必要になってくるでしょう。

予算はあるが、CPAが高騰したくないような時にはおすすめです。たとえば、ニーズが落ち込むようなお盆・年末年始などに導入すれば、無理な入札をせずに上手に抑制して効率的にコンバージョンを取ることができるでしょう。ただし、学習期間・学習データが必要になるので、コンバージョンが取れていないキャンペーンの場合は成果が大幅に落ちてしまう可能性もあるので要注意です。

6.目標広告投資収益率(tROAS)

1,000円の広告費を使ったときにいくらの売上を獲得したいかを設定し、それに合わせて入札単価を調整するという仕組みです。200%目標なら、1,000円の広告費を使って2,000円の売上を上げられるように調整してくれます。利益を最大化したい、という明確な目標がある場合におすすめで、ECサイトなどでコンバージョン値(売上金額)を計測しているような場合に有効です。

具体的には、1コンバージョンあたりの平均単価が10,000円、tROASを200%で設定したとすると、広告費10,000円で2件のコンバージョンを獲得するよう調整します。ただし、この戦略も一定数のコバージョンンデータが必要です。また、コンバージョン画面での「コンバージョン値」の金額設定も忘れないようにしましょう。

まとめ

この中でどの戦略が最適なのかは難しいところですが、最初に1つ選ぶとすれば「コンバージョン数の最大化」です。そこから目標コンバージョン単価(tCPA)を設定してみる、コンバージョン値を入れながらその他のコンバージョン値の最大化などを試してみるなどして、うまくいく戦略があればそのまま運用してみましょう。うまくいかない場合は、またコンバージョン数の最大化に戻してみると良いですよ。

いろいろな入札戦略をフェーズごとに試してみて、うまくいけばそのまま運用すれば良いですし、失敗なら戻してみるというのを繰り返していくのがおすすめです。また、データの蓄積というのはとても大事です。あれこれ変更するとデータがリセットされて、0から学習のし直しになってしまいます。短期間にあれこれ試すよりは、最低でも3ヶ月から半年スパンで見ていきましょう。

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