運用会社にGoogle広告の運用を依頼している方は、毎月レポートが送られてきますよね。このレポートを見ると、ある程度の数のコンバージョンに「あれ?」と思うことはありませんか?運用会社からはコンバージョン数が上がっていていい傾向です、と言われても「よくわからないけれど、これだけのお客さまは来店してないぞ?」と感じている人もいるかもしれません。運用側と運用をお願いしている側でこの感覚に違いがあると、距離ができていしまいます。今回は、どうしてコンバージョン数と来店数の数が合わないのか、コンバージョン数のすれ違いについて解説します。
1.なぜ来店数とコンバージョン数が合わないのか
これは、コンバージョンを計測しているポイントが違うからなのです。
Google広告では、来店したユーザーの計測まではまだできません。一部では、GPSを使って、その店舗への来店を測ることも可能にはなってきました。ただし、Googleのアカウントにログインしていなかったり、現在地をオフにしているユーザーは測ることができません。まだまだ、来店を証明することができないのが現状です。
2.来店コンバージョンは計測できるようになるのか?
たとえばGoogle広告が、iPhone/Androidを含む広告現在地をクリックしたすべてのユーザーの現在地情報を完全に取得できるようになれば、ほとんどの来店コンバージョンを計測できるようになります。ただ、このような個人情報を特定するデータは、取得しないよう制限する流れになってきています。今後、将来的にGoogle広告のクリック履歴と現在地情報の紐づけを強化していくのは難しくなっていきそうです。
3.Google広告でのコンバージョンの設定は?
では、Google広告でのコンバージョン設定はどのように行っているのでしょうか。
1)HPにある「電話ボタン」のタップ
2)お問い合わせフォームの送信完了ページの表示
3)LINEの友達登録画面を開くボタンのタップ
このような、HP上で行われるアクションに対してコンバージョンの設定をしています。
4.コンバージョンの計測値の仕組み
実は、コンバージョンの計測値は万全ではありません。
たとえば「電話ボタンをタップするつもりはなかったのに、間違えてタップしてしまった」という場合もコンバージョンとしてカウントされてしまいます。こんなことからも、広告アカウント上のコンバージョン数と実数に誤差が出てしまうこともあります。
広告の運用側は、これらの誤差も含めて、ユーザーの行動におけるコンバージョンの可能性が高いアクションを見極めます。数値の誤差に疑問がある場合は、運用側にどのアクションでのコンバージョン計測なのかを確認してみましょう。
まとめ
このように、仕組み上アカウントのコンバージョン数と実際の来店数には誤差が出てしまいます。来店数を計測するには、まだまだアンケートや問診票など、アナログな方法を使うしかないのが正直なところです。前述したように、個人情報の観点から、これに関して精度を高めるという方向にはならなそうですが、将来的に、技術の進歩や画期的なデータ取得の方法などの登場で来店コンバージョンの計測も可能になるかもしれません。ただ、アナログでのデータ収集もむだではありません。ぜひ、ヒアリング等でのデータも積極的に取って行きましょう。