みなさんは「インプレションシェア」という言葉は耳にしたことはあるでしょうか?
広告運用の中では、CPAやクリック単価といった言葉の方がよく聞くと思いますが、このインプレッションシェアも非常に重要な指標です。今回は、インプレッションシェアとはどういうものか、どのように対処すればいいのかなど、「インプレッションシェア」についてご説明しようと思います。
1.インプレッションシェアとは?
インプレッションシェア(IS)というのは、「表示される可能性があった回数(推定値)」で「実際の表示回数」を割った割合のことです。ということは、この数値が大きければ大きいほど、機会損失(本当は広告が表示されるはずだった機会を無駄にしているかどうか)が少ない、ということになりますね。
2.具体的には?
では、具体的に考えてみましょう。
入稿した広告が100回表示されるはずだったとして(推定値)、実際に表示されたのが50回だとします。
50÷100×100=50
インプレッションシェアは50%ということになります。
ちなみに、推定値というのは表示されているわけではありません。管理画面上で確認できるのは「インプレッション(表示回数)」と「インプレッションシェア」です。推定値は「インプレッション(表示回数)÷インプレッションシェア」で算出できます。
3.こんな時はどうなる?
「それなら、インプレッションシェアを100%にすればいいのでは?」と思いますよね。残念ながら、そう簡単にもいかないものなんです。まず、「どういう時に広告が配信されないという状況になってしまうのか」を考えてみましょう。
1日の予算が上限に達してしまった
予算が小額でビックワードを入稿していたりすると、すぐに1日の予算上限になってしまうことがあります。1日の予算に設定している金額に達してしまうと、本当は表示される機会があった広告も配信されなくなってしまいます。
広告ランクが低い
それぞれの広告にはランクづけがされています。その広告ランクが低いと、それよりもランクの高い広告に競合で負けてしまい、広告が配信されないということが起こります。
この2つの要素は表示されなかった広告の原因であり、この要素がある限りはインプレッションシェアは100%にはなりません。「予算の上限を上げる」「広告ランクを上げるために入札単価を上げる」というような対処をすれば、どちらかは良くなるはずです。ただ、少しやっかいなのは、この2つの要素はお互いに影響しあっているところです。
広告ランクを上げるにはいくつかの要素が関わっています。比較的簡単にできるのが、入札単価を上げることですが、予算はその分高くしなければなりません。予算にかなりの余裕がある場合は比較的簡単にインプレッションシェアを上げることができるかもしれませんが、普通は予算に限りがあり、できれば予算をできるだけ少なく効率よく設定したいという場合が多いですよね。両方のバランスを見ながら、なるべくロスを減らすような対策をしていくというのが、現実的な対応になってきます。
4.まとめ
インプレッションシェアは、管理画面にデフォルトで表示されていないので、あまり気にしていない方もいるかもしれません。リスティング広告を出せば、常に表示されていると思っていたという方も少なくないはず。インプレッションシェアを知ることで、予算と配信頻度の関係について考えることができるようになります。 広告の「密度」を高めて、より多くの成果獲得を目指しましょう!