ネット広告市場の拡大で、広告を表示するデバイスも多様化してきています。
それに伴い、ネット広告も、デバイスやサイトによってもさまざまな大きさや形式が見られるようになりました。そんなネット広告に対応するのがレスポンシブ広告です。今回は、このレスポンシブ広告について、ご説明していきます。
1.レスポンシブ広告ってなに?
レスポンシブ広告は、基本的な要素を設定すれば、機械学習を使って過去の広告のパフォーマンスの状況から予測をし、最適な組み合わせやフォーマットにしてくれる広告です。代表的なレスポンシブ広告としては、GDN(Googleディスプレイネットワーク)とYDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)があります。
広告スペースのサイズに応じて画像やテキストを表示してくれるため、さまざまな広告枠に広告を出すことが可能になります。そこで、これまでたどり着けなかった多くのユーザーにも広告を配信することができるようになります。これまでに必要だったバナーのデザインや作成、テキストの作成などが必要なくなり、最適な組み合わせを自動で表示してくれるので、広告出稿にかかる手間も大幅に減らすことができます。
2.具体的には?
レスポンシブ広告には2種類あります。
レスポンシブディスプレイ広告
掲載面(表示領域)の異なるデバイスやサイトによって異なるサイズの広告に対して、自動でサイズやレイアウトを調整し、掲載面にすっぽり収まるデザインで広告を配信してくれる広告です。基本的には画像(動画)、広告見出し、ロゴ、広告文を用意するだけで広告を作ることができます。1種類の広告を設定するだけで、すべてのサイズやフォーマットに対応できます。
レスポンシブ検索広告
複数パターンの広告見出しや説明文を使って、従来のテキスト広告にくらべユーザーにより関連性の高いメッセージを表示することができる広告です。
これまでのテキスト広告に比べて、デバイスの幅などに合わせて柔軟に広告文が作成されます。また、従来のように広告の見出しと説明文の組み合せを個々に考える必要がなくなり、設定した複数の広告の見出しと説明文を、自動的にユーザーに関連性の高い最適な組み合せで広告を表示できます。
3.こんな時はどうなる?
作業が楽になって自動で調整してくれるのは便利ですよね。
それでは、それぞれ実際どんな効果があるのでしょうか?
どちらの広告も、最小限の要素を用意すれば広告枠に合わせて自動で調整をしてくれるので、作業の負担を大きく減らすことができます。さらに、自動調整してくれることで、これまでに広告を出せなかった/出していなかった広告枠にもアプローチできるので、より多くのユーザーに広告を配信でき、クリックや表示回数、コンバージョン数などの効果も期待できます。
レスポンシブディスプレイ広告なら・・
ディスプレイネットワーク上でできるだけユーザーが広告を目にする機会を増やしたい場合や、ディスプレイ広告が効果がある場合は特に、レスポンシブディスプレイ広告で効果が期待できるでしょう。
レスポンシブ検索広告なら・・・
広告の見出しと説明文を複数パターン用意しますが、見出しと説明文は順不同で組み合わされます。そのため、広告の見出しパターンの数が増えることになり、検索語句との一致率が高くなります。オークションでの入札数が増えるので、これまでのテキスト広告よりも、クリックやコンバージョン数が増え、より多くの見込み客へのアプローチが期待できます。
4.まとめ
作業の効率を上げ、より効果が期待できるレスポンシブ広告ですが、GDN(Googleディスプレイネットワーク)とYDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)では、それぞれ入稿に関する規定もあるので、実際に設定する際にはよく確認してください。
特に、複数のテキストを用意する際には、酷似したフレーズや同じような単語は審査に引っかかってしまうこともあります。また、自動で文を組み合わせるため、どんな組み合わせになっても自然な意味になるような文章を設定するといいですよ。