2025.10.23
Google広告を運用していると、多くの人が直面するのが「品質スコア」という壁です。この品質スコアを正しく理解し効果的に改善できれば、まさに広告で無双できると言えるほど重要な指標になります。本記事では、品質スコアの仕組みと、具体的な改善方法を3つの視点から解説します。
１．品質スコアとは？
品質スコアは、Google広告における「広告ランク」を決定する主要な要素のひとつです。広告ランクが高いほど、同じ広告費でもより上位表示されやすくなる、あるいは他社よりも安いクリック単価で上位表示が可能になるというメリットがあります。
広告ランクは、主に「品質スコア」「上限クリック単価」「広告表示オプション」の3つの要素で決まります。このうち「上限クリック単価」を上げるだけでは上位表示は難しく、仮にできたとしても費用が高騰するため非効率です。「広告表示オプション」については、設定項目が目に見える形で表示されるため、抜け漏れがないかを確認するだけで比較的簡単に対応できます。
一方で、厄介なのが「品質スコア」です。どのようにすれば確実に品質スコアが上がるかという明確な答えが用意されていないため、多くの運用者が頭を悩ませています。ですが、具体的な改善ポイントはいくつか存在しますので、ご紹介していきます。
２．見出し・説明文を最大限活用する
品質スコア向上の最初の鍵は、広告とユーザーの検索意図との「関連性」を高めることです。検索キーワードと広告文が一致することで「関連度が高い」と評価され、品質スコアが上がりやすくなります。
Google広告では見出しは最大15個、説明文は4つまで登録できますが、これらは必ず全て埋めるようにしましょう。ここで重要なのは、「ユーザーが検索するであろうキーワード」と見出し・説明文をしっかり一致させることです。検索意図に合った表現や、類語・言い換えを工夫して、バリエーション豊かな見出しを設定することが求められます。さらに、見出し登録作成画面の上部には「広告の有効性」という評価項目があります。この評価を「高い」もしくは「非常に高い」にするためには、検索キーワードと関連性の高い見出しが入っているかが重視されていますので、評価を意識して調整してください。管理画面ではキーワードの候補も表示されるため、参考にしながら網羅性のある見出し設定をするのがポイントです。
３．推定クリック率を上げる工夫をする
次に重要なのが「推定クリック率」です。クリック率を上げるには、見出しの目立たせ方が鍵になります。
例えば、【】や《》といった記号や数字を効果的に使う方法があります。文字数は消費してしまいますが、他社広告より目立ち、クリック率向上の効果が期待できます。また、クリック後の内容が分かりやすいフレーズや、ユーザーに問いかける疑問文、有益なキャンペーン情報などを盛り込むのも有効です。一方で、見出し文字数をあえて15文字以内に抑えて、余白を活かして差別化するといった手法も面白いアプローチです。効果的な見出し作成には研究が必要です。競合他社の広告をチェックしたり、ChatGPTを活用して複数のバリエーションを作成したりして、自分がグッとくるポイントを探るのもおすすめです。
４．LP（ランディングページ）の利便性を改善する
3つ目の要素は「LPの利便性」です。利便性の評価ポイントは、主に次の2点です。
１つ目は、LPページの表示速度です。LPの読み込みが遅いと、ユーザーが離脱しやすくなり、品質スコアの低下につながります。改善点を確認するには「Google PageSpeed Insights」を活用するのがおすすめです。2つ目は、キーワードとLP内容の関連性です。Googleは検索ワード、広告見出し、サイト内テキストを照合してLPの関連度を評価していると考えられます。特に「タイトルタグ」へのキーワード含有が重要です。理想的なのは、検索キーワードや広告見出しに含まれる言葉に対応した専用のページを用意することです。例えば治療院のサイトであれば、「肩こり」「腰痛」といった症状ごとにページを用意することで、広告とLPの関連性が高まり、利便性が向上します。なお、LPの利便性は、Google Search Console内の「ページエクスペリエンス」で確認できます。まだ導入していない方は、ぜひこの機会に導入してみてください。
まとめ
今回は、Google広告における「品質スコア」の上げ方について解説しました。ポイントは以下の3つです。
- 広告の関連性：見出し15個＋説明文4つをすべて設定し、検索キーワードと一致させる
- 推定クリック率：見出しに記号や数字を取り入れ、ユーザーの興味を引く表現を活用する
- LPの利便性：表示速度を速くし、検索キーワードに対応した専用ページを用意する
品質スコアを改善すれば、広告費を抑えながら成果を最大化できます。ぜひ実践にしてみてください。
