リスティング広告

「オーディエンスセグメント」で一歩先の広告運用

「オーディエンスセグメント」とは、ターゲティングの仕組みのひとつです。ワンランク上の広告運用をめざしたい人はぜひ参考にしてください。今回は、オーディエンスセグメントの種類とその活用法を解説します。

オーディエンスセグメント

ユーザーの興味・関心といった行動履歴などのターゲットをグループ化する仕組みです。言いかえれば、どんな人に広告を見せたいかを細かく指定できる機能。正しく設定すればコンバージョンしにくい層への広告配信を押さえることができるので、費用対効果を上げることも期待できます。それでは、代表的なセグメントをひとつずつ解説していきましょう。

1.「ユーザーの属性」で設定する

簡単にいうと、年齢・性別・世帯年収などの人口統計学的なデータをもとにセグメントするというものです。ただしGoogleの推奨データを使用しているので、実際のデータと完全に一致するわけではありません。とはいえ、ある程度の制度でターゲットを絞り込むことができます。

25~34歳の女性だけに広告を表示したい場合は、該当する年齢・性別を選び、それ以外を除外します。そこに、世帯年収や子どもの有無を追加して絞り込むことも可能です。これはオーディエンスセグメントのなかでも設定できますが、管理画面でも設定できます。「高価格帯の商品で、上位〇%の世帯収入」「子ども向けの商材で、子どもあり」などの属性ユーザーのみに配信することもできます。

管理画面を開き、「オーディエンス」のなかの「ユーザー属性」の画面で設定できます。この設定をすることにより、明らかな対象外のユーザーには広告を出さずに済むのでコスト削減になります。

ただ、あくまで推定のデータを使用しているので、想定以上に不明なユーザーが多くなるケースもあります。また絞り込みすぎると表示回数が上がらなかったり、十分なテストができなかったりという場合もあります。最初は広めの設定にしておき、徐々に絞りこんでいくのがおすすめです。

2.「ユーザーの興味・関心・習慣」でセグメントする

「アフィニティセグメント」とも呼ばれます。ユーザーの興味やライフスタイル、価値観など、継続的に持っている趣味・関心をもとにグループ化されたオーディエンスです。スポーツファン、グルメ愛好家、健康・フィットネスに熱心など、テーマごとに詳しく分類されています。Googleは、ユーザーの検索履歴やYouTubeの視聴履歴などからアフィニティを推定します。

このセグメントを使うメリットは、ジャンルを絞って潜在ニーズを掘り起こし、リーチできることです。具体的に購入・利用を検討していない段階の潜在的なユーザーにも、広告を配信することができます。ブランド認知向上にも効果が高く、たとえば新しい健康食品・用品を販売するような場合、美容・健康に興味のある層を中心にリーチして、商品を知ってもらうことができます。

「旅行好き」「映画・エンタメ好き」など、さまざまなカテゴリが用意されているので、商材のサービスやコンセプトに適したものを選ぶことができます。選択に迷う場合は、複数のアフィニティカテゴリでテストし、1番効果が高かったものを残すことをおすすめします。ただし、このセグメントは購買意欲が特段に高いというわけではないので、「認知向上」目的のキャンペーンに向いています。もしくは、自社の商品やサービスにマッチしない層はターゲティングから除外してしまう、という使い方もできます。

3.「ユーザーが積極的に調べている情報や計画しているプラン」でセグメントする

これは、購買意欲が高いユーザーにリーチするためのセグメントです。このセグメントでターゲティングするのは「車の買い替えを検討中」「保険の見直しを検討中」「海外旅行を計画中」というように、ある程度具体的なニーズがあって行動している層。単純に興味があるというレベルではなく、すでに具体的な検討フェーズのユーザーです。

アフィニティセグメントの場合は「旅行が好き」という継続的な興味を持っているのに対して、この場合は目的地や旅行プランを具体的に検討している、真剣に探しているという購買に近い行動が見られます。特に自動車販売・保険・不動産・旅行関連など、コンバージョン獲得を目的とするキャンペーンに有効な設定です。検討度合いが高いユーザーが中心になるので、費用対効果での大きな改善が期待できます。

予算に余裕があるのであれば、このような購買意欲の高いユーザーと興味・関心ユーザー(アフィニティセグメント)を同時にセグメントに入れ、潜在顧客にも一緒にアプローチする方法もあります。購買意欲の高いユーザーは限られるため、将来的に顧客になりえる潜在層にも積極的にリーチすることで、効果が高まります。

4.お客さまのビジネスを利用したユーザーをセグメントする

「リマーケティング・データセグメント」と呼ばれるものに近い方法です。HPを訪問したことがあるなど、すでに広告主のビジネスに何かしらの接点を持ったユーザーをターゲットにするための設定です。「アプリをインストールした」「メルマガに登録した」「カートに商品を入れたが買わずに離脱した」などの行動履歴でセグメントします。

これらのユーザーは、新規ユーザーよりも商品・サービスに何らかの興味を持ってくれている、理解が進んでいる可能性が高いので、費用対効果が上がりやすい傾向です。たとえばECサイトなら、カートに商品を入れたものの離脱してしまったお客さまに再度アプローチして購入を後押ししたり、特定ページを頻繁に見ているユーザーに対して関連プロモーションを提示したりすることができます。

また健康関連サービスなどで、無料会員登録のみで実際のプログラムを実践していないユーザーと、有料会員でプログラムを実践済みのユーザーとでは、次に期待できるアクションが違います。無料会員には、無料トライアルの延長や初月だけ割引になるコースの案内などで、継続利用や有料移行に向けた工夫ができます。逆に有料会員には、さらに専門的なプログラムやサプリメントの定期購入の案内をするなど、お客さまによってパーソナライズされた広告配信が可能になります。

このような配信を可能にするためには、ユーザーがどんな行動を取ったのかをトラッキングする仕組みが必要です。ただ、Googleには、健康関連の場合はサイト訪問者リストを利用できないというポリシーがあります。ジャンルによってはこのような設定ができない場合もあります。設定できるビジネスの場合は、コンバージョン率が高い傾向にあるので積極的に取り入れたいですね。

5.選択した統合オーディエンスセグメント

ここまで紹介した複数のセグメントは「購買意欲が高いユーザー × 特定の年齢や性別」など組み合わせることができます。複数の条件を入れたい場合はこのセグメントを使います。複数の条件を掛け合わせることで、かなり確度の高いユーザーに絞り狙い撃ちするセグメントも可能です。

セグメントはすればするほど制度が高くなると思うかもしれませんが、あまり細かくしすぎるとオーディエンスの母数が少なくなりすぎてしまうというリスクもあります。配信が行われなかったり、学習が進まなかったりして入札や配信の最適化に逆に時間がかかってしまうこともあるので、広めの条件からテストして徐々に絞っていきましょう。

まとめ

オーディエンスセグメントの存在は知っていても、実際に使ったことはないという人は多いのではないでしょうか。いろいろな改善方法はありますが、CPAが上がっている、CVRが下がっているというような場合に、新たな活路が開けるかもしれません。最適なセグメントを見つけるまでのテストは重要ですが、チャレンジしながら独自の設定を見つけることができれば、競合他社に差をつけることも期待できます。

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