1.インプレッションのカウント
インプレッションは、複数のブラウザでwebサイトを見ている場合はブラウザごとにカウントされます。カウントの仕方には2つあります。
リクエストベース
広告配信サーバーのログを数える
1)広告配信サーバーに測定タグをセット
2)ユーザーが見たいコンテンツをリクエストすると、コンテンツ配信サーバに送信
3)コンテンツ配信サーバーからコンテンツと共に広告サーバーや広告挿入場所が送信
4)広告の挿入位置になると、広告配信サーバーに広告を要求
*ログはログ収集サーバーで収集されます。
OTS(Opportunity to see)ベース
広告配信時ではなく、ブラウザー上など広告表示に近いポイントでカウント
リクエストベースでの1)から4)の後、広告配信サーバーから広告を送信するとともに、測定タグ設定に従ってビーコン(何かを誘導したり、信号を送ったりするものや、その行為)を送信する。
2.カウントの際の注意点
基準が異なれば正しい評価ができない
カウント方法によりインプレッションスコアは変わります。
メディア各社がそれぞれの基準で測定するため、メディア間の比較をする際、基準が違えば正しい評価にならなくなってしまいます。
利用しているブラウザの数だけインプレッションがカウントされる
インプレッションは、ブラウザからのユーザーのリクエストでカウントされます。
厳密にはブラウザに対して配信された広告の回数ということになり、たとえ異なったデバイスでも、複数のブラウザから広告のリクエストをすれば、すべてカウントされてしまいます。
3.リーチとは?
ターゲット全体の何%に到達したかの指標
広告が1回以上配信されたユニークユーザー(重複を除いた純粋な接触者)の割合を示し、割合を算出するための母数となる集団が必要になります。接触判定のベース(ユーザー単位/ブラウザ単位 など)によって変わってきます。
4.算出の際の注意点
インターネットの世界で個人を見極めることは簡単ではありません。
IPアドレスやクッキーでは個人まで特定するのは難しく、より個人を把握するのに近いカウント方法も使われていますが、完全に個人を特定するまでには到達していないのが現状です。
重複のある指標での分析は、誤った解釈の要因になります。
ユーザーが複数の識別子(コンピューターで扱う装置やプログラム、あるいはデータを互いに区別するために使われる文字列や数字)を持っているので、それが統合されることで初めて1人のユーザーとして個人を特定できるようになります。
5.パネル調査との組み合わせ
個人を見極めるのには限界がある現在、全数データとパネル調査を組み合せたハイブリッド方式を使う動きが出てきています。
広告へ接触したかどうかの判定は、どういう工程で算出したかによって変わり、それぞれに課題もあります。すべてを網羅した判定や、媒体間をまたぐマルチチャンネルでの測定はまだまだ完全ではないのが実情です。そのため、慎重に検討し、最適な方法を探ることが必要になってきます。