前回に続き、キーワードの選び方とその効率的な管理・運用の仕方をご紹介します。
3.キーワードの掛け合わせ
ワードが見つかったら、それを実際に使用できるキーワードに組み合せて行きます。
掛け合わせをする際には「軸ワード」と「掛け合わせワード」にわけることが重要です。
◆軸ワード
その単語で商品やサービスを表せるキーワード。
「転職」「旅行」などのようなビッグワードに分類されるワード。
◆掛け合わせワード
それ以外のワード。
「格安」「女性」というようなそれだけでは商品やサービスには関係のないワード。
軸ワードに装飾するワードを掛け合わせてキーワードを作ります。
そうすることで、例えば軸ワード3語、掛け合わせワードが4語あったとすれば、それだけで12のキーワードが作れます。予算がある場合は3つ以上のワードを掛け合わせたりもしますが、多いほど管理も大変になることもあり、通常は2ワードの掛け合わせでキーワードを作ることで充分です。
ただ、まったく予測できないキーワードで検索する人もいます。これだけではすべてを網羅することは難しいため、リスティングには誰も想像できないキーワードに対して広告を出す「マッチタイプ」という機能があります。
◆マッチタイプ
ユーザーが検索したキーワードと入稿したキーワードがどれぐらい一致するかによって広告を表示するかどうかを決定する機能です。「コート・女性」というワードで入札した場合を見てみましょう。
この4つのタイプを効果的に組み合せて行くことが成功のポイントにもなります。
自社の商品・サービスに関連する検索キーワードをすべて見つけるのは無理なのでは?という疑問に対しての鍵は「部分一致や絞り込み部分一致を有効に使おう!」ということです。
4.キーワードを効率的に管理・運用する
これほどたくさんのキーワードをうまく管理し、運用することはできるの?と思う方もいるかもしれません。効率的にキーワードを管理・運用するためには、「キャンペーン」と「広告グループ」の設定が大切になります。
◆アカウントの構成
「キャンペーン」「広告グループ」の設定
図からもわかるように、入札金額はどちらでも調整できます。
ただし、両方設定した場合には表の下にある方が優先的に反映されます。
始めの方の設計段階では表の上側で設定するのをお勧めします。
(例えば入札金額なら広告グループで、デバイスごとの入札調整ならキャンペーンで)
最初は精度が上がっていないため、大枠で調整しながら段々と細かい設定をする方が効率よく運用できます。
見つけたキーワードを元に広告グループを分ける
まずはユーザーの「知りたい」に対してキーワードを分け、「同じ知りたい」に属するキーワードを同じ広告グループにしていきましょう。そして、1つの広告グループは「同じ広告文とランディングページを見せても問題がない」キーワードでグルーピングします。クリックしたユーザーをどのページに連れていくかを、広告グループごとに決めることで管理・運用がしやすくなります。
適切な入札額を決める
◆入札金額の決め方
入札額はすべて同じにならないように設定しましょう。
ここでの「高い・低い」はわかりづらいかもしれませんが、基準となる計算方法があります。
◆「高く入札/低く入札」の基準
基準になるCPC=目標獲得単価(目標CPA)×想定CVR
【リスティング広告経由でのCVRの目安】
・検索の意図が「何かを知りたい」ならば1%前後
・探しているものが明確ならば2%前後
【CPC】
Yahoo! 、Googleともに提供している入札額のシミュレーションツールを利用してみたり、目標CPAを設定しておくと自動で入札額を決めてくれる「自動最適化」という機能も試してみるのもいいかもしれませんね。これらを基準に各キーワードの入札額を決めていきます。
予算の最適化と無駄の排除
ここまでに出てきた広告グループを束ねるのが「キャンペーン」です。
いくつかある中でもここで覚えておきたいキャンペーンでの設定は「予算の設定」と「スケジュール」です。広告グループと同様、キャンペーンも4つの分類でキャンペーンを分けることで、予算管理をしやすく、出稿機会のロスを防ぐようにすると運用がしやすくなりますよ。