成果の検証を行なう際に、自然検索で成果が上がったのか、リスティング広告経由で成果が上がったのかは、気になるところですね。
実際に弊社にも、検証できないかという問い合わせをいただきます。
ECサイトや会員申し込みなど、web上で完結するサービスならコンバージョンの設定と計測で検証できます。ただし、来店コンバージョンについては、Webと結びつけるのは難しいのが現状です。今回は自然検索とリスティング広告の成果の確認の実態についてお伝えします。
1.リスティング広告の検証に使われるコンバージョン
リスティング広告の管理画面では、コンバージョンの設定ができます。
メールフォームを送信完了した時や、電話ボタンをタップした時に、コンバージョンを記録するよう設定ができます。これらの記録は、キーワードごとに確認することができるので、どのキーワードが成果に繋がっているのか、とても検証しやすいのです。
オンラインで完結するビジネスにおいては、必須とも言える指標です。
「どのキーワードで検索し、商品を購入したのか、あるいは資料請求したのか」といったユーザーのアクションと、キーワードの相関性を掴むことができます。
チラシをはじめ、メディアなどの過去に主となっていた広告は、「成果の検証」が非常に困難でした。反応が良さそうか悪そうかで判断しながら、「仮定」を立てて戦略を練るしかありませんでした。リスティング広告の登場によって、費用対効果の見極めがより正確にできるようになったのです。これが、リスティング広告の市場が伸びた理由でもあると考えています。
2.自然検索はアナリティクスの「目標」で検証できる
では、自然検索はどのように成果を確認すれば良いのでしょうか。
自然検索は、グーグルアナリティクスに「目標」を設定することで、測定することが可能です。ただし、グーグルアナリティクスの場合は広告経由と自然検索の両方の「目標達成」の数値を記録することになります。
オーガニック検索の成果
=(アナリティクスの目標達成数)ー(グーグル広告のコンバージョン)
の公式で、オーガニック検索の結果を検証することができます。
グーグル広告単体でのコンバージョンは、全て広告経由のコンバージョンです。そのため、グーグルアナリティクスの全体の目標達成数からグーグル広告のコンバージョンを引けば、理論的にはオーガニック検索によるコンバージョンが計測できるということになります。
3.来店についてはヒアリングに頼るしかない?
それでは、コンバージョンが「来店」のようにオフラインの場合はどうでしょうか。
web上から離れてしまうため、成果に繋がったかどうか記録することはできません。この場合は、どのようなキーワードで検索したのかを「ヒアリング」するしかありません。検索したのはYahoo!だったのか?グーグルだったのか?などを聞き出して、どのような経路で来店に繋がったのかを調査するしかないのです。
ただ、ヒアリングなので、どうしても正確性にかけるのが難点です。
それでも、どんな道を辿ったのかを聞き出すことで、ある程度の分析をすることが可能になります。
弊社では、ヒアリングのデータとグーグル広告上のコンバージョンとを合わせて検証し、正確な成果検証に近づけています。
4.様々なデータを用いて分析
リスティング広告のコンバージョンが検証の軸になりますが、
オンライン/オフラインの違いにより、検証方法には工夫が必要です。
ヒアリングによるデータ収集も、絶対的な精度を求めるのは難しいとは言え、データとしてはとても重要です。検証精度を上げることは大切ですが、より多くの情報からおおよその道筋を見いだすことも大切なのです。
効果検証をしやすくなったweb広告ですが、状況によっては検証ができないというシチュエーションも存在します。アナログな方法も絡めながら、大枠の方向性の決定からスタートできれば、改善も前に進むのではないでしょうか。