コンバージョンは聞いたことがある人は多いと思いますが、「マイクロコンバージョン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? AIが導入され、最近の広告はコンバージョンがある程度集まらないとAIの学習が進みません。コンバージョンが集まらなくて困っているという人は、マイクロコンバージョンでAIの学習を加速させましょう。
1.「マイクロコンバージョン」とは?
名前のとおり、小さなコンバージョンのこと。どういうことかと言うと、購入する・資料請求するといった本来のコンバージョンには至っていないが、その途中の過程で起こる小さなアクションのことです。これらのアクションを、小さなコンバージョンとして捉えようという考え方です。
そもそも興味がない人は、ページを開いてもすぐ離脱してしまいます。一方で、商品の購入を検討する人というのは、HPをよく読み込むなど商品の比較検討をすることが多いのが特徴です。本当に購入するつもりのユーザーは、特定の行動を取るものなので、その行動にコンバージョンを割り当てようということなのです。
2.具体的にどう役に立つのか?
たとえば、1ヶ月に3件程度のコンバージョン数のアカウントがあったとします。1ヶ月に3件程度となると、データ不足でAIの学習は進みません。コンバージョンでは100人に対して3件でも、マイクロコンバージョンを設定してみることで、たとえば30人は興味のある行動を取ったことがわかるようになります。
この30人は、コンバージョンを設定しただけではまったくリーチしなかった30人です。どんなキーワードでHPを訪問したのか、どんな時間帯に来たのか、どんなエリアから来たのかなどの情報も取得することができるようになります。AIの学習も進むだけでなく、運用者側もどんなキーワードで反応がいいのか、時間帯はこれでいのかなどのデータ分析も行うことができるようになり、広告改善の糸口にもなります。
3.どんな設定をすればいいのか?
1)ページスクロール80%以上
購入意欲のある場合はHPを開いて読み込んでいき、下の方にどんどんページスクロールしていくでしょう。逆に期待していないページだった場合は、すぐに離脱してしまいます。ページを80%以上スクロールというのは、それだけ興味があるということになります。ページ構成によるので、50%、70%がいいいのか、ちょうどいいスクロール率を探ってみるとさらに効果的でしょう。
2)滞在時間120秒以上
HPに120秒以上滞在しているということは、それだけ内容を読み込んでいるということになります。興味がなければすぐに離脱してしまうので、興味があるユーザーであると考えることができます。ただし、ページを開いたまま放置しているという可能性もあるので、そのことは念頭においておきましょう。
3)1と2の組み合わせ
「ページスクロールが80%以上」かつ「滞在時間が120秒以上」という設定をすることで、ページを開いて放置されている場合や、スクロールだけして読んでいない場合を除くことができます。両方の条件がそろったときにマイクロコンバージョンとしてカウントされるという設定です。これにより、より精度の高いマイクロコンバージョンが設定可能です。
4.そのほかの設定
「滞在時間120秒」かつ、何かしらのリンクをクリックするという「リンククリック」を合わせるという設定をテスト中です。こちらについては、いい結果が出るようならまた改めてご紹介します。
まとめ
マイクロコンバージョンの設定には、Google Tag Manager(GTM)を使用できます。コンバージョンタグをサイトに直接設置するのではなくGTMを使って設定することで、ページスクロールや滞在時間の条件でタグの発火タイミングを設定できます。