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Google広告のAI Maxとは?設定手順と3つの機能

Google広告の新しい仕組み「AI Max」は、動的検索広告(DSA)からの強制移行が予定されており、設定方法や使い方に迷う方が増えています。この記事では、AI Maxの基本から有効化前の準備、設定手順、そしてAIに任せきりにせずコントロールするコツまで解説します。

1.AI Maxとは何か

まずはAI Maxがどのような仕組みなのか、基本から整理します。正式には「検索キャンペーン向けAI最大化設定」と呼ばれる、Googleの新しい機能です。

一言で表すと、AI Maxは今ある検索キャンペーンに追加するオプションのようなものです。重要なのは、AI MaxはP-MAXのような新しいキャンペーンタイプではないという点。検索キャンペーンはそのままで、その中の機能をオンにして拡張するイメージです。

2.AI Maxで拡張される3つの機能

では、具体的に何が拡張されるのか。中心になるのは次の3つの機能です。

  • 検索語句マッチング:登録したキーワードだけでなく、ユーザーの検索意図をAIが汲み取り、関連する検索にも広告を配信する機能
  • テキストカスタマイズ:検索語句に合わせて、AIが広告の見出しや説明文を動的に生成する機能
  • 最終ページURLの拡張:指定したページよりも検索内容に合ったページが他にあるとAIが判断した場合、遷移先を切り替える機能

この3つに加えて、ブランドの設定やURLの除外登録といった、AIを制御するための機能もセットになっています。

DSAと似ていると感じるかもしれませんが、DSAはサイトの中身を読んで配信する仕組みでした。AI Maxはサイトの中身に加えてユーザーの検索まで読んでいきます。より賢くなったものと考えると分かりやすいでしょう。

3.有効にする前にやっておく3つの準備

AI Maxは設定自体は簡単ですが、いきなりオンにする前に整えておきたいポイントが3つあります。

1つ目は、現在の検索キャンペーンをコピーして、AI Max用のキャンペーンを準備することです。このコピーを、後ほどAI Maxの設定に変更します。

2つ目は、除外キーワードと除外URLを整えておくことです。AI Maxは配信の幅が広がることが前提のため、「ここには出したくない」「この検索は拾ってほしくない」というものをあらかじめ除外設定しておく必要があります。特に指名検索を守りたい場合や、成果に繋がらない検索語句がすでに分かっている場合は、先に手を打っておくと安心です。

3つ目は、ブランド表記ルールを決めておくことです。AI Maxはテキストカスタマイズで広告文を自動生成するため、AIが意図しない表現を使ってしまう可能性があります。2026年2月には、AIに使ってほしくない用語や表現を指定できる「テキストガイドライン」という機能が追加されました。避けたい言い回しがあるなら、事前に整理しておきましょう。

4.AI Maxの設定手順

準備ができたら、いよいよ設定です。手順は驚くほどシンプルです。

① AI Maxに変更したい検索キャンペーンを開き、左側のメニューから「設定」に進む

② 設定の中にある「AI最大化設定でキャンペーンを最適化する」の項目をオンにする

③ 「テキストのカスタマイズ」と「最終ページURLの拡張」を、それぞれ個別に有効にするか選ぶ

ポイントは、この2つがまとめてではなく1つずつオン・オフを判断できるという点です。入札やターゲット、広告グループといった他の設定は、これまで通りで問題ありません。

設定作業自体はこれだけで完了します。ただし、テキストカスタマイズと最終URL拡張をどうするかという判断が難しく、ここがAI Maxを使いこなせるかどうかの分かれ道になります。

5.最終URL拡張をオンにするかどうかの判断基準

テキストカスタマイズと最終URL拡張は、成果を上げてくれる可能性がある一方で、コントロールを失うと配信が想定外に広がってしまう両面を持っています。オンにするかどうかは、目的に応じて判断が必要です。

最終URL拡張は、ECサイトのように適切なランディングページが大量にあるケースでは非常に有効です。AIに最適なランディングページを選ばせた方が、成果が上がる可能性があります。

一方で、ランディングページが1枚しかない場合や、BtoBで問い合わせ先が限られている場合は、まずオフで始めることをおすすめします。無理に拡張しても、合わないページに飛ばしてしまっては意味がありません。

公式の仕様として知っておきたい3つの注意点

  1. 最終URL拡張を使うには、テキストカスタマイズも一緒にオンにする必要があります。この2つはセットになっており、URLだけを拡張することはできません。
  2. 最終URL拡張をオンにすると、レスポンシブ検索広告で見出しの固定をしていたアセットが使われなくなるケースがあります。「この見出しは必ず1番に出したい」と固定している場合は、URL拡張をオフにするという判断になります。
  3. パラメータを使っている場合、URLが動的に変わることでパラメータが壊れたり、URLが書き換わってリンク先が404エラーになるケースがあります。最終URLに直書きしている方は、「トラッキングテンプレート」というパラメータを入れる場所に書き移しておいてください。

6.テキストカスタマイズと除外設定でAIを制御する

テキストカスタマイズをオンにすると、AIが自動生成した広告文が配信されます。便利な機能ですが、必ずやってほしいのが出力された広告文のチェックです。

管理画面の「広告」から「アセットのレポート」を開くと、AIがどのような広告文を使ったのかを確認できます。ブランドのトーンから外れた表現や、使ってほしくない言い回しが入っていないかをチェックしましょう。問題があれば、そのアセットを手動で削除したり、出力しないように設定できます。

さらに、AIに配信範囲を絞らせるための制御機能も押さえておきましょう。

  • URLの除外:遷移先にしたくないページを指定できる。キャンペーン単位でも広告グループ単位でも設定可能
  • URLの登録:AIに使ってほしいページを指定できる。こちらは広告グループ単位でのみ設定可能
  • ブランドの設定:広告を関連付けたいブランドを登録したり、逆に隣に表示されたくない競合ブランドを除外できる

ブランドの設定は、指名検索を扱う場合に効いてくる設定です。

まとめると、LPが少ない場合や慎重に進めたい場合は、まずテキストカスタマイズだけをオンにして、最終URL拡張はオフから始める。除外設定やブランド設定でガードを固め、様子を見ながら広げていく。これが安全な入り方です。

7.DSAからの移行とA/Bテストの進め方

ここまでは新しく設定することを前提に説明してきましたが、DSAからどう移行するかが気になっている方も多いはずです。

Googleには、成果や学習履歴を引き継いだまま移行できる専用のツールが用意されています。ゼロからやり直しになるわけではないため、活用する価値は十分にあります。管理画面に移行を促す案内が出ており、そこから進めることができます。

おすすめしたいのは、今のキャンペーンとAI Maxを有効にしたキャンペーンを並行して走らせる方法です。予算の一部をテスト用にAI Maxのキャンペーンへ回し、本当に成果が上がるのかを自分の目で確かめてから移行する。あるいは両方を走らせたまま、予算配分を変えていくという進め方もあります。

なお、DSA本体の強制移行については2027年2月まで猶予ができました。時間にはまだ多少の余裕があります。焦って自動設定に任せてしまうのではなく、この期間を使ってしっかりテストしてから決めるようにしてください。

8.配信開始後にチェックすべきポイント

AI Maxは有効にして終わりではありません。むしろ配信を始めてからの見方が大事になります。

まず、検索語句レポートの確認頻度を上げましょう。配信の幅が大きく広がるため、これまで以上に意図しない検索に出ていないかをチェックする必要があります。理想は週に1回。おかしな検索語句を見つけたら、その都度除外ワードに追加していきます。この地道な作業が、無駄をなくすための大事な作業になります。

次に、広告文のチェックです。アセットのレポートで、AIが生成した広告文を定期的に見て、ブランドから外れた表現がないかを確認しておきましょう。

そして、AI Maxを始める前との数字の比較です。CPAが上がったのか下がったのか、CV数がどう変わったのか。以前の設定と突き合わせて調べることも重要です。

成果が出ないときのチェックポイント

  • 配信が広がりすぎていないか:検索語句レポートを見て、無駄な検索語句を拾っていれば除外ができていないサイン
  • 遷移先が合っているか:最終URL拡張で意図しないページに飛んでいないか。合っていなければURLの除外で絞り込むか、拡張自体をオフにする
  • 広告文がブランドに合っているか:テキストカスタマイズの出力が狙いとずれていれば、テキストガイドラインで表現を制御する

AI Maxは一度オンにすると配信が一気に広がる可能性があります。しっかり制御しながら、じわじわ育てていくものと捉えるのが、最もうまくいく進め方です。

まとめ

AI Maxは検索キャンペーンに追加する最適化の機能であり、別のキャンペーンタイプではありません。中心となるのは下記3つです。

  • 検索語句マッチング
  • テキストカスタマイズ
  • 最終ページURLの拡張

有効にする前には、成果の記録を取っておくこと、除外の設定、ブランドの表記ルールという3つの準備を整えておきましょう。設定自体はAI最大化設定をオンにするだけで、非常にシンプルです。

一番のポイントは、キャンペーンを分けてスタートすることです。LPが少ないならまずはテキストカスタマイズだけをオンにして、URL拡張はオフでスタートする。除外設定やブランド設定で制御できるようになったら、A/Bテストで徐々に確かめていく。配信が始まった後は検索語句レポートを週次でチェックし、除外を足していきます。

こうした流れを守れれば、AI Maxは怖い機能ではなく、成果を伸ばしてくれる味方になる可能性があります。DSAからの移行に不安がある方は、過去の記事も合わせてご覧いただくと、全体像がつかめるはずです。

AI Maxは「任せる機能」ではなく「育てる機能」です。準備と制御を押さえたうえで、少しずつ広げていきましょう。

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