Google広告のアカウントを複数運用して
広告欄をすべて自社の広告にしてみたいと考えたことはありませんか。
流石にそんなことができてしまうと、資本力のある会社だけが勝つ図式になってしまいます。Google広告は巨大な資本を持たなくても、そのような大きな企業と対等に戦うことができる広告媒体です。
では、広告を運用するにあたり、どこまでのことが許されるのか、お伝えしたいと思います。
1.1つのサイトに対して2つ以上のアカウントで広告を配信できない?
自社のホームページが1つあったとします。
皆さんは、ここに沢山の見込み客を集めたいと考えると思います。そこでリスティング広告を使って集客を始めました。広告も功を奏し、とあるキーワードで思った以上に反響がありました。そのキーワードを重点的配信しましたが、次第にその反響でも物足りなくなり、もっと広告を強化しようと考えます。
そうした時に自社の広告が1位に表示されており、その下には競合他社の広告が表示されています。「2位の場所も広告を出したい。さらには、3位、4位の場所も占拠できないだろうか。もしできれば、反響のあるキーワードを独占できるのに。。。」
さて、このように1つのキーワードに対して、いくつものアカウントを使って1社が独占することができるのでしょうか。。。答えはNOです。1社で広告を何枠も占拠することはできません。グーグル広告のポリシー上では、「ネットワークの不正利用」の「不正な手段による利益の獲得」に該当します。
同一法人でも、店舗が別々でそれぞれの店舗の集客であれば広告枠を複数利用しても問題ありませんが、同一店舗であるにも関わらず、あたかも別々の店舗のように見せかけたり、集客サイトのようなサテライトサイトを作成して、広告枠を2枠以上占拠するのは禁止されています。
2.同じURLに同じキーワードで別アカウントで広告を出した場合はどうなるの?
同じURLであれば、別アカウントであっても、広告は自動的に1つしか表示されない仕組みになっています。そのため複数アカウントで設定を行っても、広告は1つしか表示されません。別々のアカウントで設定しても、URL単位でオークションされているのですね。
今までは、アカウントを分ければ同じLPであっても広告枠を2つ獲得できるという理解で、グーグルに分かってしまった場合はアカウント停止のペナルティを受けるものだという認識でした。実際には広告は1つしか表示されないため、ペナルティを受けることもないようです。
3.グーグル広告のポリシーには明示されているの?
グーグル広告のポリシーの「ネットワークの不正利用」の
「不正な手段による利益の獲得」の箇所で明示されています。
https://support.google.com/adspolicy/answer/6020954?hl=ja
ここでは、例として「該当するアフィリエイトプログラムのルールに反する方法で Google 広告で広告を掲載し、同一または類似の検索語句に対して複数のアカウントから同一または類似のコンテンツを表示することによって、同じビジネス、アプリ、またはサイトの広告を同時に 2 つ以上表示しようとする行為」と書かれています。同じビジネスに対して、広告を2つ以上表示しようとする行為は禁止されているということです。
同じ店舗のサイトがAとBの2つあり、Aのサイトで「腰痛」の広告を出し、Bのサイトでも「腰痛」を出す。そして同じ店舗に誘導するような場合は禁止されているということになります。サイトを新しくして、広告のリンク先を徐々に張り替える時などは、同じ症状の広告が両方のサイトに誘導しないよう、注意しなければいけませんね。
意図的に「あたかも別のビジネスであるかのように見せかける」という行為がいけないようです。
4.自動的に検知されることはあるのか?
結論から言えば、自動的に「別々のホームページ」が「同一のビジネス」である
ということを判別するのは難しいのではないでしょうか。
例えば「電話番号」や「会社概要の法人名」の表示がそれぞれのホームページで同一である場合は可能かもしれませんが、それらが異なっていたり、記載がなければ判別が難しいと思われます。
しかし、口コミなどによって、同じであることがわかる可能性は十分に考えられますので、絶対に分からないとは言えないでしょう。「自動検知」「人による検知」があると思いますが、もしポリシー違反が見つかった場合には、相応のペナルティーを受けることが考えられます。同一のビジネスで2つ以上の広告枠を獲得するということは、避けた方が良さそうですね!