弊社ペコリスではレポートを発行しており、みなさんにお送りしています。ただ、「どんな風に見たらいいかわからない」「どう活用していけばいいのかわからない」という声もいただきます。今回はこのレポートの見方で理解を深めていただき、これからの集客にもっと役立てていただけたらと思います。
1.何のためのレポートなの?
1)広告の配信がちゃんとされているかどうかのチェック
2)このレポートを基にして、広告改善の足がかりにしていく
レポートを見れば広告が配信されている状況がわかりますので、配信のチェックをすることができます。これが1番の目的ですが、レポートのデータがヒントになり、広告改善の足がかりにしていくことも可能です。
2.実際にはどんなもの?
弊社のレポートはオンライン上でも確認できる、Googleの「Looker Studio」というツールを使用しています。通常はレポートというとPDFやエクセル形式のものがたいてい送られてくると思います。PDFやエクセル形式のレポートは、2ヶ月,3ヶ月のデータを、続けて一緒に集計するというようなことがとても難しいのですが、Looker Studioなら1ヶ月~6ヶ月の間で、期間を設定して集計できるのが便利なところです。
まず、表紙はこのようなものです。
「Google広告サマリー」
Google広告の運用状況を半年前まで遡ることができます。月のかかったコスト、クリック数、コンバージョン数などが簡単なダイジェストで見れるようになっています。
ここでは、毎月決められた予算通りに広告が配信されているのかを重点的に見てみましょう。わかりやすく月ごとの評価をするのには、各月のコンバージョン数を見るのも良いと思います。
「キャンペーンレポート」
キャンペーンごとの動きや数値を見るためのレポートです。ここでは、各キャンペーンがどれぐらいの予算を使っているのか、どれぐらいコンバージョンしているのかを見ることができます。
予算はキャンペーンごとに設定することが多いので、予算配分の参考にできます。ここでは「症状」に関するキャンペーンと、「業態」に関するキーワードのキャンペーンが表示されています。たとえば業態のキーワードに関して、コンバージョンが思いのほか少ないのにコストが大幅にかかっている、というような場合には、業態の配信を止めて症状の方に予算配分するといった改善ができます。
「広告グループ」
広告グループごとの予算、クリック数、コンバージョン数などをまとめているページです。
弊社の場合は「症状」ごとに広告グループを分けているので、どの症状でどれぐらいのコストがかかっているのかが分かります。治療院/整体院にとっては1番必要性が高いページです。症状ごとに費用対効果を出していくのは、重要な改善ポイントです。このレポートで各症状の広告コストを見て、実際にそれが来院に繋がっているのかをボールペンなどで書き込んでみると、それぞれの費用対効果が分かってきます。
「キーワード」
どんなキーワードがどれだけクリックされているのか、広告グループ単位ではなくキーワードだけが並んでいるページです。アカウント全体の中でどんなキーワードがそれだけクリックされているのか、クリック数の高いものから順番に見たいときに便利です。
ここでは、「ニーズが高いキーワード」を見つけることができます。広告グループと同じく、よくクリックされている割にはあまり来院に繋がっていない、コンバージョンの数値が上がっていないキーワードは、試しに1度配信を止めて反応を検証することが可能です。
「検索語句」
キーワードは、Google広告のキーワードの設定から、設定内容を抽出しています。「検索語句」というのは実際に検索された言葉で、それが赤枠内に表示されています。
広告は、検索語句がキーワードに反応して、広告文が表示される仕組みです。その際のどんな語句で検索されているのかについてこのページにはまとめられています。実際に目にすると、思ったよりもいろいろな複合ワードだったり、必要ないと思われるワードを発見することもあります。ここでは、除外したいワードを見つけるのが重要です
「コンバージョン分析(地域)」
地域ごとにどんなコンバージョンが発生しているのかをまとめたページです。
「想定外の市区町村に広告が表示されていないか」「おもわぬクリック数が多い想定外の地域」などが分かります。配信エリアとしっかりとマッチしているかどうかの確認もできます。
「コンバージョン分析(時間)」
コンバージョン、あるいはクリックの発生している時間帯を分析するページです。
弊社ペコリスでは、基本的に12時~7時の時間帯は配信を止めていますが、「夕方までの予算があるかを7時以降に確認する」「夜が意外に多い、などのクリック数の時間帯を確認する」といったことが可能です。時間帯でクリック数を追いかけてみると、どの時間帯のニーズが多いのかが分かります。コンバージョンも計測されているので、コンバージョン数も時間帯で追うことができます。「お昼休みや通勤の帰りの時間帯にコンバージョンしている」というような傾向があれば、時間帯に強弱をつけることも可能です。どの時間帯にコンバージョンが多いのかというのはとても重要な指標になります。
「広告の停止候補」
過去6ヶ月に200クリックあるが、コンバージョン数が「0」という状態の広告グループをここで抽出しています。
費用対効果を上げるために、どの症状を削ればいいかなどの検討の際に見てみると、ここで表示されているものが候補になってくるでしょう。
「6ヶ月でコンバージョン単価が20,000万円を超えるもの」
コンバージョン数が少ない割に費用がかかっている広告に関して、このまま広告費をかけていくのか、それともいったん止めて他の症状に予算配分をするのか、あるいはページを改善して集客の効率を上げるようにするのかなど、今後の策を検討すべきか、すべきならどうするのかといったことを考える必要のある広告を抽出してくれるページです。
まとめ
レポートの見方がよくわからない、どう活用していいのかわからない、そんな時にはご自身の院のレポートと見比べながら「ここはこういうことなのか」と参考にしてみてください。1度見てレポートすべてが理解できるというものでもありません。できれば、毎月10分程度でも見て、少しずつ慣れて理解していっていただければと思います。画面上で見づらい場合は、紙に印刷したものを見てもらっても構いません。まずはレポートに触れていただき、徐々に数字の意味やページの意味に慣れて行く上でいろいろなことが繋がっていけば、今後の運用にも活かしていただけるでしょう。