Google広告にAI？！人の限界を補うAIを上手に活用しよう

みなさんは、Google広告はAIが組み込まれた「機械学習」をしている、ということをご存じでしょうか？今回は、実際にそのAIがどう関わっているのかについてお伝えします。

１．AIで自動化設定

AIが導入される以前には、広告の設定はすべて手動で設定する必要がありました。広告の強弱をつけるなどの細かい調整は、人が運用しながら調整していくしかなかったので、初心者にはハードルが高い部分もありメンテナンスも労力が必要でした。現在では、その設定のいくつかをAIを使って自動化できるようになってきました。それが「クリック数の最大化」と「コンバージョンの最大化」です。

２．クリック数の最大化

コンバージョンには直接関係はありませんが、なるべく低いクリック単価で見込み客をホームページに呼び込むための設定です。クリック単価が低いので、予算に達するまでにある程度多くのクリックを獲得することができます。

手動で設定するクリック単価(個別クリック単価)に比べると、2/3から半分程度になるケースもあります。コンバージョン数の最大化にはある程度のコンバージョン数が必要なため、コンバージョンがあまり獲得できていない場合には、まずこの「クリック数の最大化」の設定から始めてみましょう。

ポイント

以前の手動で設定していたのが「個別クリック単価」というもので、各キーワードごとに上限の入札単価を入力する必要がありました。広告グループごとに金額／入札単価を決めて行くこともできますが、まずはベースの金額を決めておき、様子を見ながら細かくキーワードごとに強弱を付けていくものです。メンテナンスに労力が必要なものでしたが、これをAIが代わりに行い、リアルタイムなので精度も上がっています。

３．コンバージョン数の最大化

コンバージョンしやすい時間帯やキーワードに対して、AIがリアルタイムに入札金額を決めるという機能です。これによって、コンバージョンしやすそうな見込み客をホームページに呼び込みやすくなります。

たとえば、通勤時間帯と思われる夕方６時ごろに「京都　腰痛」というキーワードでコンバージョンが発生したとします。そうすると、「夕方６時ごろに京都・腰痛というキーワードで検索された場合にはコンバージョンしやすい」ということがデータとして蓄積されます。この時間帯にこのキーワードで検索された際には、上位表示しやすいように入札金額を少し高めに設定し、リアルタイムに入札金額を調整してくれるのです。逆に、夜の11時、12時といったコンバージョンに繋がりにくい時間帯は、掲載順位を下げてクリック単価を落とし、なるべく広告費を抑えるように調整してくれます。

ポイント

効果的な設定ではありますが、これは1ヶ月である程度のコンバージョンが取れていることが必要です。ある程度のコンバージョン数がないと、AIが学習できないからです。月に少なくとも５件、できれば10件以上のコンバージョン数がほしいところです。

ある程度のコンバージョン数がないと機械学習ができないので、クリック単価は上がるのに成果は出ない、ということも起こってきます。10件以上のコンバージョンが獲得できているようであれば、この「コンバージョンの最大化」の自動化設定を試してみてはいかがでしょうか。

４．AIの機械学習

AIの機械学習というのは、データ量が多ければ多いほど学習の精度が上がっていくと考えられています。そこで、Google広告のデータだけでなく、Googleアナリティクスと連携する機能も存在します。この２つを連携させることでさらに多くのデータを取り込み、精度を上げていきます。

以前は「旧Googleアナリティクス」と連結させていました。現在では「Googleアナリティクス４」への連結が推奨されていて、弊社でも徐々に連携の切りかえを行っているところです。こういった多くのデータを取り込むことで、ますます機械学習が加速している状況になってきています。

まとめ

AIでの設定の１番のメリットは、リアルタイムでフレキシブルに入札金額を調整してくれる、というところです。これは過去の蓄積されたデータが基になっています。この膨大なデータを人が管理するのはかなりの労力が必要です。

ちなみに、「手動入札とAIによる入札とどちらが有利なのか？」という質問に対してのGoogle担当者の回答は「AI」でした。キャンペーンの設定が個別クリック単価の場合は、ぜひこの機会に、AIによる自動入札の設定を試しみてください。コンバージョン数を見てみて、10件以上あるようであれば「コンバージョン数の最大化」、10件未満であれば「クリック数の最大化」を設定して広告を運用してみると、また違った成果が出るかもしれません。